引きこもりの人を抱える家族がしてはいけない4つのNG対応

引きこもりが20名を殺傷するという凄惨な事件に、引きこもりが身内に殺されるというショッキングな事件が続きました。

個人的には、どちらも防ごうと思えば防げた事件だったと思うのですが、まずは、犠牲になられた方にお悔やみ申し上げたいと思います。

事件の後にわかに、引きこもり=暴発予備群と捉える動きがあっていたたまれないので、20年以上自宅に引きこもっている引きこもり当事者としての意見を今日は述べたいと思います。

日本には推計で100万人を超す人が引きこもっていると言われています。私もその1人です。引きこもるに至った理由も年代も様々です。皆がみな、暴発するわけではありません。

練馬で起きた農林水産省の元事務次官の父親による息子の殺人に関しては、誤解を恐れずに言うとあの父親に対してちょっと同情的な見方をしています。

自分自身、引きこもりであるにも関わらず、同じ引きこもりを殺した者にあわれを感じるのは私だけでしょうか。息子による長期の家庭内暴力や、小学生を「ぶっ殺す」という発言に殺意が芽生えたとしても不思議ではないと。

もちろん、それを実行に移すかどうかは別です。父親だけでなく母親も含めて、外部に相談すべきだったし、息子を措置入院させるのが妥当だったと思われます。

以前も、引きこもっていた者による事件が続いた時があって、行政の取り締まり(?)が一時的に厳しくなった時がありました。ウチにも呼んでもいないのに保健所から2人、職員が来ました。

ちょうどトイレで用を足しているタイミングで、扉のすぐそこまで職員が来て「ひろさん、話しませんか?」と声がする。終始無言を貫きましたけど。

引きこもりの人を抱える家族の方にしてほしくない、暴発を防ぐ観点からもすべきでないのは、こうした第三者をいきなり自宅に呼び寄せる行為ですね。

引きこもり当事者からしたら、敵機襲来と受け取ります。相談事は(本人に聞こえないよう)電話やメール、保健所など外で行いましょう。

個人的に信頼できるなと思ってるのは
ニュースタート事務局”というNPOです。ここは価値観を押しつける事をしないんです。

www.newstart-jimu.com

また、ジャーナリストの池上正樹氏がフジテレビ系列の番組内で『家族がしてはいけない4つのNG対応』を紹介してたのでここでも共有したいと思います。

①「引きこもり」と言う
引きこもっている自覚がない人に対して言うと、プライドを傷つけ、逆効果に。

②引きこもっている事を悪く言う
引きこもっている自覚がある人を追い詰めないように。

③「働け」と言う
これ凄く分かります。ウチの父は私が引きこもった当初、よく「働かざる者、喰うべからず」と言ってましたから。言われ続ける方は、だったら自殺してやる!とか極端な方に走りやすくなります。

④成果を求める
頑張りたくても頑張れない状態の人に「ガンバレ」は禁句です。異論はあるでしょうけど、価値観の強要はしちゃいけません。

逆にすべきなのは、先程も述べたように外部への相談です。できれば、家族会にも参加してほしいです。親が変わると子も変わりますよ(^_^)。

ウチの家庭も10年前までは相当荒れ狂っていたんですが、母が家族会(精神障害者の子を持つ人の集まり)に参加して、たまたま隣の席に座ったおじさんから、精神科と心療内科を併せ持つクリニックでいい所があると聞きつけたのを機にひとまず平穏な今に至っています。

親も子も高齢化していく中で、焦りや諦めを感じてしまう方もいらっしゃるかもしれません。引きこもっている人でも収入のある人もいれば、私のように密かにブログの更新を続けている者もいます。

そういうわけで、多様性を大事にする社会であれと願うベテラン引きこもり、ひろさんは、今日も寝転びながらお仕事探しです。いつか社会復帰(この言葉、実は嫌いなんだけど、他に言いようがないから仕方なく使用)して夢を実現させたいです(*^_^*)!